12歳の誕生日を迎えた。
今日も元気に午前中はサッカーの練習に行き、
午後は好きなゲームをして遊び、夕方からは
長崎から旅行に来た祖母と叔母(旦那の妹)と
10歳年上のいとこの6人で中華料理店で会食。
帰りにケーキを買ってもらい帰宅してから
3人でいただいた。
こうやって書き出してみると平凡であっという間な時間。
でも12年前の今日は私にとってはスペシャルな日だった。
日付けが変わってから、押し寄せてくるなんだかわからないものに
不安を感じつつも夜明けを待つ時間。とてつもなく長く感じた。
ここまで順調にきていた。助産院出産をする希望を持ちながら。
これは一体なんなんだろうか。
徐々に痛みが来つつも、なかなかあけない朝を待っていた。
朝一番で病院にて診察してもらうと「子宮口が開いてきているので
出産が始まっている。すぐに助産院に連絡をして入院してください」
って医師から言われたときはホッとした。
私、助産院で出産できる!
陣痛の痛みよりも助産院で出産できることが嬉しかった。
お昼前に助産院に入り、陣痛の波を繰り返し繰り返し乗り越え
いきみたくなるのを抑えて(この抑えることが結構大変)
ようやく16時にいきんで良いとゴーサインが出る。
そこから50分。
16:50誕生。
部屋の時計も見てたので明確に覚えている。
小さいけれども、なんだかわからない物体。
いや、わかるけれども胎児の時とは違う感覚で
可愛いのかどうか?なんて感じる暇がなかった。
とっても不思議な存在。
今思うといきなり私はママにはなれなかった。
動作として授乳をしていたが精神的には母性溢れるような
気持ちではなかった。
夜中も隣で寝ていたがスヤスヤ寝ていたかと思うと
顔をくしゃくしゃにして泣き始める。
寝ている間も顔がどんどん変わっていく気がして
夜中はちょっと恐怖すら感じた。
赤ちゃんって生まれた時からニコニコ笑うのだと思ってた。
ママとは微笑み合いが出来ると思ってた。
知らないこと思い込んでいたことと違うことが多かった。
12年前の夏は、この日まで残暑があったが次の日から
雨が降り出し退院する頃にはすっかり肌寒くなって
秋になっていた。
その皮膚感覚を今でも忘れられない。
大きくなったな。おめでとう。
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