年に1度の中学校での読み聞かせ・小学校読み聞かせボランティア記録/字のないはがき、きんいろのしか、みょうがやど/中1(11/21)

本・絵本
読み聞かせ 絵本

息子が卒業した小学校で引き続き読み聞かせボランティアをしています。

年に1度、小中学校の交流事業の1つとして読み聞かせボランティアが

中学校に出向いて読み聞かせを行っています。

小学校高学年でも選本ならびに教室内の雰囲気に圧倒される感じがあって、

躊躇う部分もあるのですが中学生ともなるとそれは更に倍増します。

今年は息子も在籍しており、別の緊張感が発生して、この1ヶ月間選本、

読む練習を繰り返し繰り返ししていました。

そして先日、中学校での読み聞かせが終わりました。

  

中学校読み聞かせは持ち時間30分。小学校の倍の時間。

少し長めの本を読むことも出来ます。

冊数を多くすることも出来ます。

どんな本でも良い!とはわかっていても

中学校での読み聞かせは、この1回だけだと思うと力が入りました。

そんな中で選んだ絵本3冊です。

3冊の所要時間は約25分でした。

絵本を紹介していきます。

   

1冊目

字のないはがき

今年、刊行されたばかりの絵本。

原作は向田邦子さんのエッセイ。向田邦子さんの実体験。

作家の角田光代さんが文を構成し、

作家の西加奈子さんが絵を描いた絵本。

戦争中の爆弾や空襲から身を守るための田舎への疎開。

家族が離れ離れに暮らさなければならない寂しさ。

食べ物がない不自由さ。

唯一の通信手段となるはがきによる親子のつながり。

お父さんが渡したはがきが結果的に小さな妹の命を救うことにつながる。

   

言葉が書けなかった小さな妹のはがきには◯と書いて

毎日投函するようにお父さんが話していた。

大きな◯で始まったはがきは日が経つにつれだんだん小さくなり、

しまいには✖︎が書かれてはがきが来なくなる。

母が妹のところに駆けつけ自宅に戻ってくる。

小さな妹はひどい風邪をひいて衰弱していた。

戦争は終わり、皆無事に過ごして成長したのだが

字のないはがきはその後一度も見たことがなかった。

   

2冊目

きんいろのしか  バングラデシュの昔話

きんが大好きな王さまがいて、その王さまは全てのきんを

独り占めにしていた。

ある日、きんいろのしかを見つけ生け捕りにしようとするが

あっという間に逃げられる。

しかが逃走した方向に心優しき牛飼いの少年ホセンがいて

きんいろのしかを逃す。

後ろからは王さまの家来たちがやって来てホセンにしかの

行方を聞くがホセンはわからなかった。と答える。

家来たちは、ホセンを怪しがり、王さまに会わせるという

口実で王さまの前に連れて行き、家来たちはホセンがしかの

行方を知っているにも関わらず逃した!と報告する。

王さまは激怒し、ホセンに「3日間のうちにしかを連れてこなければ

きさまの命がない」と言い放つ。

ホセンは牛たちの待つ草原に戻り、牛たちからの励ましを受けて

きんいろのしかを探しに出かける。

旅の途中、優しきホセンの行動が出会った、とら、ゾウの心を動かし

お互いに助けてもらいながらしかの住処にたどり着く。

事情を知ったきんいろのしかはホセンを乗せて王さまのいるお城へ。

王さまはきんいろのしかにきんを出すことを命ずる。

しかは言われたとおりにきんをだす。踊りながらきんを出し続ける。

王さまは胸の高さまで、きんで埋め尽くされたので止めるように命ずる。

しかし、しかは止まることを知らず、踊り続け、王さまはきんに

埋もれてしまいました。

しかはホセンを牛たちのいる草原に連れて帰り、幸せに暮らしなさいと

別れを告げました。

強欲は身を滅ぼすという教訓かと思います。

   

3冊目

みょうがやど 

落語絵本です。

みょうが=もの忘れをする という思い込みが

宿屋の夫婦のズル賢さを露呈してしまうお話です。

みょうが料理がたくさん出てきます。

スウィーツもみょうがが使われたものが出てきます。

最後のオチは、やっぱり忘れるです。

聞いているだけでも、みょうがにくらくらしてきそうな感じです。


今年の中学生は、とても集中して聞いていました。

どうやら担当したクラス以外でも、静かに聞いていたそうです。

楽しみに聞いてくれたと思うと選本に力を入れて良かったと思いました。

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