夏休みが終わり学校が始まった。
今日から学校での読み聞かせボランティアの活動が再開した。
選本は読み手に任されているので毎回どの本を読もうか
悩みながらも楽しい作業である。
今回は2年2組へ。
聞く準備が出来ている子どもとまだザワザワしている子どもと半々。
なんとなく元気いっぱい!ではない雰囲気。夏の疲れかな。
「やまなしもぎ」と「こまったこぐま こまったこりす」の2冊。
やまなしもぎ・・・日本民話。いわゆる昔話。3兄弟の母親が
病気で床に伏せている。ふと「やまなしが食べたい」と言うので
長兄からやまなしもぎに出掛けるが難関があり、戻らない。
あとから次男も出掛けるが同様に戻らない。
最後に3男が難関を突破して、やまなしをもぎ、兄さん2人も一緒に
母の元に戻ってきて病気が治るお話。
梨が美味しいこの季節に読みたくなるお話。
と言っても私は知らなかった!
職場の人で別の学校で読み聞かせをしている方から
9/3に教えてもらった。つい最近のこと。
子どもたちの反応はとても静かに集中して聞いていた。
読み終わったあと、数人が「前に読んでもらったことある」
「知ってた」と言ってた。
覚えてる、思い出せるということもすごいことだよね。
こまったこぐま こまったこりす・・・かこさとし作。
道に迷っておうちに帰れないこまったこぐま 。
のどが渇いて仕方ないがお水にありつけないこまったこりす。
自分のお家が風で飛ばされてこまったみのむし。などなど
様々なこまった動物に出会い、とりあえずみんなで進んでいく。
あるきっかけで、ある動物のこまったが解消され、そこから
次の動物のこまったも解消され次々にこまったが無くなり
みんなが幸せになるお話。
実は、私このお話も知らなかった。今年亡くなられた
かこさとしさんの作品はとても奥深い繊細なお話がたくさん
あることを知り、図書館で見つけた作品。
2年生の子どもたちには「またこまった動物が出てきた!」
って思うだけかもしれない。しつこいぐらいにね。
でも、私たちが生きるこの社会にはそれぞれ違ったこまったを
抱えていて、そのこまったをなかなか言えない人が多い。
言えたとしても、こまったを聞いた人は一緒にこまったを
考えたり一緒に行動したり出来ているのだろうか?
一人一人こまったがあるから他の人のこまったに
気持ちがいかないこともあるかな。
なかなか難しいことだよね。
でも、この物語のように集まることによって何かが起きるかもしれない。
こまること多い世の中だけれども、解決策はいつの間にか降るように
やって来るかもしれない。
それは人との出会いによって。
そのような期待を抱きながら、
また新しい本と人との出会いを楽しみたい。
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